軽トラをキャンピングカーに自作!? 図面の書き方

軽トラをキャンピングカーにしたい、ただフル改造はお金もかかるし、特殊車両にするまでには……という方。DIYで自作することを検討している方もいるかもしれません。

実際、「キャンピングシェル」という荷台に乗せる「家」の部分を自作してキャンプを楽しんでいる方はたくさんいらっしゃいます。じっくり時間をかけて準備すれば、あなただけのカスタムキャンピングカーができます。

ここでは、軽トラックに自作キャンピングシェルを載せてキャンピングカーにする手順としての第一歩である、図面の書き方についてまとめてみました。

ただ、あらかじめ書いておきますが、最後まで読むとちょっと期待外れになるかもしれません……

まず「理想のイメージ図面」を書こう

自作の図面を書くとき、まずはじめにやるのは、「理想のイメージ」を固めることです。

もちろん、軽トラックをキャンピングカーにする場合には、高さや重量などの制限があります。その制限については後ほど書きますが、まずはある程度理想的な完成形のイメージを持っておくことは後々のモチベーションにもなってきます。

あまり制約条件を考えず、どんな形なのか、どんな色なのか、屋根、壁、扉、窓、内装などを、ラフにイメージして、絵を描いてみましょう。

「イメージがわかない」という場合は、すでにある軽トラキャンピングカーの画像をみて、取り入れてみるのもよいでしょう。


Pintarestなどで見つけられますよ。

理想形を具体化するために、軽トラの制約条件を確認

理想形はありますが、キャンピングシェルを自作する場合、軽トラックの制約条件を満たしていなければなりません。

自作キャンピングシェルは、法律上は軽トラックの「積載物」つまり荷物扱いです。車検の際は下す必要があります。

この積載物には次のような制約条件があります。

  • 重さ350kg未満であること(軽トラックの最大積載量が350kgであるため)
  • 軽トラックの前後方向に、車両の全長の10%以内であればはみ出してもよい
  • 軽トラックの横方向へははみだしはNG
    ※この場合の車幅は、サイドミラーの分は入りません
  • 積載物を載せた状態での、軽トラックの高さは2500mm(2.5m)まで

図にするとこうなります。

「ドゥーパ! 特別編集 DIYで軽トラを10倍楽しむ本」( Kindle版 紙ムック版 )より引用

例えば、ダイハツ ハイゼットトラック(2018年6月現在のモデル)で確認してみると、全長は3395mm、全幅1475mmで、荷台の広さは写真のようになっています。


ダイハツ ホームページより引用)

キャンピングカーを作るとき、前方向にはみ出すことはあまり得策ではないですから、これはぎりぎりにするとして、後ろ方向には荷台から339mmまではみ出せることになりますね。また、高さは2500mmから荷台の高さ660mmを引いた、1840mmまでOKになりますね。

具体的な図面にする前に、さらに確認すること

全体的な寸法の範囲は決まりました。一挙に図面にしたいところですが、さらに確認しておくことがあります。

それは、材料の寸法と重量です。特に太さ、厚さというところですね。

実際に軽トラックに載せて走るとなると、ある程度の強度が必要です。材料として何を使うかによりますが、例えば12mm厚コンパネと2×4材を使うとすると、コンパネは一枚、13kg~14kg、2×4材はSPFの場合約5kgということです。

また、ホームセンターで販売されている12mmコンパネは縦1800mm、横900mm、厚さ12mmです。2×4材は6ftで縦3650mm、横89mm、厚さ38mmです。

更に、窓や扉をつける場合、サッシや金具の寸法、重さもチェックしましょう。

具体的な図面を書くには3D CADを使うと便利

さて、基本的な数字を拾い終わった段階で、ようやく具体的な図面作成に入ります。

この時、使いやすいのが3D CADです。Skecthupや、Designsparkといったフリーのソフトも最近は出ていますのでそれを使うとよいでしょう。

これらのソフトの使い方は、このブログの範囲を超えますので、各自調べていただけたらと思います。

軽トラのキャンピングカー図面を書くまでって……

ここまで丹念に読んだ方は、「図面を書くまでにもかなりハードルが高い」と思われたかもしれませんね。

実際、管理人も書いてみましたがかなりチャレンジングというか、大変だと思いました。

それもそうです。走行中に一部でも落下したら危険ですし、キャンプといったらアウトドアに行くわけですから振動にも耐えないといけません。横風も受けますしね。

また、車検の際には下すことになりますから、その間の置き場や上げ下ろしをどうするかという事も考慮する必要があります。

まあ、なかなか厳しいことを書きましたが(出来た後のことは別にして)、もうすこし手軽にならないかとも思います。そういう場合は、自作キットを使うという手もありますね。