軽トラキャンピングカー。自作のもう一つの選択肢
軽トラックをキャンピングカーにしたい、できれば自作で……
軽トラキャンピングカーについて、プロによるフルカスタマイズから自作まで、色々な手段があります。
ここでもうひとつの可能性について、紹介したいと思います。
軽トレーラーはいかがでしょう?
これは、特に自作派の方におすすめしたい方法です。
軽トラック用のトレーラー(リアカー)に、キャンピングシェルを載せる方法です。
これには大きなメリットがあります。
軽トラ本体は普段使いと兼用できる
キャンピングシェルをトレーラー上に作りますので、軽トラ本体の改造は一切必要ありません。
なので、軽トラック本体は普段使いも可能です。
キャンプに行くときになったら、トレーラーを牽引していけば良いのですね。
そして「キャンプ場に着いた後に、トレーラーを切り離して買い出しに行く」ということも可能です。
高さをとれる
トレーラーは、ものによっては軽トラ本体に比べて荷台の高さが低くなります。
その一方で、高さ制限は本体と同じ2.5メートル。
床が低い分、高さを出せるのです。軽トラ本体を改造するよりも広々とできます。
荷物を増やせる
トレーラーにキャンピングシェルを載せてしまえば、軽トラック本体の荷台は空いています。
つまり、荷物は軽トラ本体に載せれば良いのです。
キャンピングシェル自体には最小限の什器にして、水や着替えなどは本体の荷台に載せることにすれば、キャンピングシェルは広々使えます。
夜寝るときも、体をゆっくり伸ばせるでしょう。
二人でキャンプをする場合もかなりの余裕があると思います。
軽トラックのトレーラーに関する疑問
とはいえ、軽トラックでトレーラーなんてめったに見ません。
実際にそんなものがあるのでしょうか?
また、特殊な免許が必要だったりするのでしょうか?
軽トラック用のトレーラー、新品の入手方法
軽トラック用のトレーラーは、新品で販売している会社があります。
また、中古で購入する手段もありそうです。
新品のトレーラーを製作しているのはこちらの会社です。
こちらの会社では、ボート用、農業用など、様々な用途で使う為のトレーラーを製作しています。
軽トラックの荷台をベースにしたトレーラーというのもあります。
また、すでにキャンピングシェルになっているものもあります。こちらは100万円と、それなりのお値段ですが……
軽トラック用のトレーラー、中古の入手方法
中古品は、ヤフオク!などで入手できるようです。
ボート用などが中心のようですが、農業用もあったりするので、改造するなら農業用ですかね。
軽トラック用のトレーラー、免許は?
軽トラックでトレーラーを牽引する場合、牽引免許が必要なのでしょうか?
実は、軽トラック用のトレーラーなら普通免許で牽引ができます。
※トレーラー本体並びにキャンピングシェルの総重量が750kg未満という条件があります。
これは朗報ですね!
ただ、運転には慣れが必要です。特に、バックの運転はコツがいるようです。
また、トレーラーには「慣性ブレーキ」が装着されていますが、急ブレーキ、急ハンドルは危険です。
軽トラック用のトレーラー、税金は? 車検は?
軽トラック用のトレーラーは、軽自動車扱いです。
製作している会社のサイトによれば、車検が通るように作られているそうです。
軽トラック本体と同じく、トレーラーにも軽自動車税と車検が必要になります。
軽自動車税は年3,600円です(※各地方自治体でご確認くださいませ)
車検は2年に一回受ける必要があります。費用は重量税、自賠責保険料、検査手数料、用紙代などです。
なお、ディーラーなどに依頼すると整備費用も別途かかってきます。
軽トラック本体よりも簡単な構造ですから、自分でメンテナンスしてユーザー車検に挑戦するのも良いですね。
なお、自作のキャンピングシェルは、このトレーラーに載せる「荷物」ということになります。
これは以前書いた記事と同じですね。
車庫証明は必要?
軽トラック用のトレーラーは、軽自動車と同じ扱いなので、地域によっては車庫証明が必要になります。
これはお住まいの警察で確認していただければと思います。
また、証明あり・なしに関係なく、トレーラー用に車庫は必要ですね。
これが一番の大きなデメリットになる方もいるかもしれません。
他に注意点は?
まずは、軽トラック本体に牽引用のヒッチメンバーというものを取り付けないと牽引できません。
新品のトレーラーを購入する際に、販売している会社に相談すれば適切な部品を用意してくれるでしょう。
トレーラーを中古で入手する場合は、別途ヒッチメンバーを入手し取り付けることになります。
初めての場合は、販売店などに相談をすることを強くおすすめします。
また。先ほども書きましたが、運転にも注意が必要です。
トレーラーにキャンピングシェルが載っている状態だと、おそらく普通免許で運転できるギリギリの750kgになると想定されます。
そうなると慣性力もつきますから特に下り坂でのブレーキはかなり効きが悪くなります。
カーブでも遠心力がつきますから、ハンドルがぶれやすくなります。
とにかく、スピードを出しすぎず、安全運転を心がけることです。
そして、もうひとつ、運転中はキャンピングカーには乗れませんのでご注意ください。同乗者は助手席でお願いします。
トレーラーで、軽トラックキャンピングカー自作の夢が広がる
以上、軽トラックをキャンピングカーにするときのもう一つの選択肢、トレーラーについて紹介してきました。
軽トラ本体の改造と比べて、普段使いと兼用できるというのが最大のメリットだと思います。
「時間があるときにDIYで」と思っている方も、トレーラーなら作りかけの状態で保管できます。
また、ベースとなるトレーラーによっては、軽トラックの荷台を改造するよりも、キャンピングシェルを広く作ることが可能になります。
この点の自由度の高さも魅力的ですね。