軽トラックの中古車、4WDならMTを狙おう

軽トラックは狭い道で小回りが利き、使い勝手が良いという面と、特に4WD車はオフロードでもガンガン走るということで海外でも人気があります。

仕事用だけではなく、遊びの車としても軽トラックに乗ってみたい。そんな場合、中古車市場をみるのが基本だと思います。

特にオフロード用ならやはり4WD、そしてMTが良いですよね。

軽トラック三大メーカーの4WD

現在、軽トラック三大メーカーといえばスズキ、ダイハツ、ホンダになります。かつてはスバルも自社生産の軽トラック「サンバー」を販売していましたが、現在はダイハツのOEMとなっています。

また、マツダのスクラム、日産のNT100 CLIPPER、三菱のミニキャブはスズキのOEMです。

現行モデルは、今あげた6社のすべてで4WD MTのラインナップがあります。順にみていきたいと思います。

ダイハツ「ハイゼット」の4WD MT

ダイハツ「ハイゼット」は1983年のS66P型から4WD MT車を販売しています。現行の軽自動車の排気量である660ccは1990年発売のS83P型以降になります。

現行車種は「ジャンボ」「ハイルーフ」「スタンダード」と分かれており、それぞれ4WD 5MTがあります。

いずれもパートタイム4WDで、車内にあるボタンで2WDと4WDの切り替えが可能です。

「ジャンボ」は乗車スペースが広くなっているタイプ、「ハイルーフ」は乗車スペースの天井が高いタイプ、「スタンダード」はいわゆる普通の軽トラの形です。

また、スタンダードには「農繁スペシャル」というグレードが用意されています。これは通常の4WDに加え「副変速機」がついており、Lowギアよりさらに低速のUltra Lowに設定ができます。さらに、後輪のディファレンシャルロックがついており、畑などで轍から脱出しやすいようになっています。

最近は、乗車スペースが広く、座席をリクライニングできる「ジャンボ」タイプが人気のようで、町でもよく見かけます。

「ジャンボ」タイプは乗車スペースが広い分、荷台の奥行きは短くなります。ダイハツのホームページの記載によれば、荷台の一番広い部分で、「ジャンボ」タイプは「スタンダード」「ハイルーフ」よりも40mm奥行きが短くなっています。

スズキ「キャリイ」の4WD MT


スズキ「キャリイ」は1981年のST41型から4WD MT車を販売しています。現行の排気量である660ccは1990年DB51T型以降のモデルになります。

現行車種は従来からある「キャリイ」と乗車スペースの広い「スーパーキャリイ」の二つのラインナップがあります。ダイハツハイゼットトラックの「ジャンボ」が人気なことから、同じように乗車スペースを広くした「スーパーキャリイ」が生まれたのでしょうね。

キャリイの4WD 5MTはすべてパートタイム4WDに副変速機がついています。シフトレバーの横に2WDと4WDの切り替えと副変速機を組み合わせた操作レバーがあります。

また、農繁スペシャル仕様もあり、こちらはデファレンシャルロックを入れることができます。

ハイゼット「ジャンボ」と同様、スーパーキャリイの場合、荷台が狭くなります。荷台の一番広い部分で比較すると、キャリイより55mm奥行きが短くなっています。

ホンダ「アクティ」の4WD MT


ホンダ「アクティー」は1983年から4WD MT仕様を販売しています。現行の排気量である660ccは1990年以降のモデルです。

ホンダ「アクティ」の特徴はミッドシップエンジンなところ。車体の重量バランスが良く、後輪の空回りリスクがフロントエンジンの車より少なくなります。

また、4WDも他社と違う「リアルタイム」というシステムで、路面の状況によって自動的に2WDと4WDが切り替わるようになっています。

「アクティ」にもATTACKという農繁仕様のグレードがあり、こちらもウルトラロー(通常のローギアよりもさらに低速)とデファレンシャルロックが入るようになっています。

悪路走行を考えるなら、軽トラックの中古車で4WD MTを狙うのが良い

実は、筆者の乗っている軽トラックも、4WD 5MTのスズキ「キャリイ」(10代目)です。

これの4WD機能で、雨上がりの泥道でもスリップせずに登れています。農繁仕様ではありませんが、よほどの悪路でない限りは、ディファレンシャルロックまでは必要なさそうです。

現行車種(11代目)ではありませんが、当時新車で購入したこともあり気に入っています。いまなら割と値ごろ感も出ているのではないでしょうか。

キャリイに限らず、ハイゼットやアクティも現行モデルより一代まえくらいだと、程度もよいし値段も割安でねらい目だと思います。

軽トラック中古車選びの参考になれば幸いです。